道を塞ぐ兵士を作る

RPG では定番とも言える、特定のアイテムを持って行かないと先へ通してくれない兵士を作ってみましょう。

兵士を作る(1)

まずは、赤い丸の場所に門番となる兵士を作成します。


●先へ行かせてくれない

兵士を作る(2)

続いて、国王の許可をもらった時の設定をするため、この兵士イベントに 2 ページ目を追加しましょう。グラフィックは、兵士のグラフィックのままで良いですので、1 ページ目をコピーすると楽です。

また、「国王の許可をもらう=許可証をもらった」として、2 ページ目の出現条件は、アイテム「国王の許可証」を持っている時とします。

兵士が許可証を確認した後、移動してくれないとプレイヤーキャラクターが通ることが出来ませんので、下の画像にある青い丸の位置まで移動するとします。

この一連の流れを[実行内容]に設定します。

実行内容最後でスイッチを ON にしていますが、その理由は後で説明します。


●兵士が許可証を確認する


●プレイヤーキャラクターが通れるように兵士が移動し始める


●兵士の移動完了

兵士を作る(3)

さて、どいてくれた兵士に話しかけるとどうなるでしょうか?

このように、またしても道を空けてくれるイベントが発生してしまいました。これは、2 ページ目が有効なままだからです。

ですので、2 ページ目の実行内容の最後で ON にしたスイッチを出現条件とする 3 ページ目を用意し、道を空けた後の実行内容を設定する必要があると思いがちですが、ここに大きなポイントがあります。

別のマップから再び戻ってくると、移動したマップイベントは元の位置に戻ってしまいます。したがって、せっかく兵士が道を空けてくれたにも関わらず、別のマップから戻ってくると再び道をふさいでしまいます。しかも、すでに道を空ける実行内容が済んだことになっているわけですから、二度と道を空けてくれません。


●3 ページ目に道を空けた後の実行内容を設定すると……


●別マップから戻ってきた時に元の位置に戻ってしまっていて、もう道を空けてくれない

そこで、それを回避するための設定が必要となります。

兵士を作る(4)

兵士のイベントに、2 ページ目の最後で ON にしたスイッチを出現条件とする 3 ページ目を用意し、グラフィックや実行内容を設定しないでおきます。つまり、この兵士は移動後に 3 ページ目が有効になって姿が消えることになります。

そして、移動後の位置にあたる場所に、新たな兵士のイベントを作成します。説明の都合上、これまでの兵士イベントを「兵士 A」、新たな兵士イベントを「兵士 B」とします。

「兵士 B」は、移動後の兵士ですからグラフィックは移動後の兵士の向き、この例ですと右向きのグラフィックを選択します。そして、1 ページ目の[出現条件]には、「兵士 A」の 2 ページ目で ON にしたスイッチを設定し、[実行内容]には道を空けた後のセリフを設定しておきます。

これで、「道を塞ぐ兵士」イベントの完成です。

イベントの流れの確認

では、イベントの流れを確認してみましょう。

アイテム「国王の許可証」を持っていない時
「兵士 A」は、1 ページ目が有効となります。「兵士 B」は、出現条件を満たすページがありませんので出現しません。
アイテム「国王の許可証」を持っている時
「兵士 A」は、2 ページ目が有効となります。ですので、「兵士 B」の位置まで移動した後でスイッチが ON になり、グラフィック未設定の 3 ページ目が有効となるため、姿が見えなくなります。「兵士 B」は、「兵士 A」の 3 ページ目が有効となるタイミングで出現条件を満たすため、「兵士 A」が見えなくなるのと同じタイミングで出現するので、画面上は同じ兵士がその場にとどまり続けているように見えます。
「兵士 A」が道を空けた後
「兵士 A」は 3 ページ目が有効な上に実行内容を何も設定していないので、イベント内容が実行されません。「兵士 B」は出現条件を満たしたままなので、兵士に話しかけると「兵士 B」の 1 ページ目の内容が実行されます。
「兵士 A」が道を空けた後に別のマップから戻ってきた時
「兵士 A」は元の道を塞ぐ位置に戻っていますが、3 ページ目が有効になっているので姿は見えず、通行の邪魔もしません。「兵士 B」は出現条件を満たしたままなので、話しかけると 1 ページ目の内容が実行されます。
まとめ

一人の兵士を表現するのに 2 つのマップイベントを使用して、スイッチの ON によりグラフィックが表示されるマップイベントを切り替えているというのがポイントになります。

複雑に見えるかもしれませんが、「兵士 A」は「途中で発生させなくする」、「兵士 B」は「途中で発生させる」と、「スイッチの基本操作」で解説したことをそれぞれやっているだけですので、一つ一つの手順をしっかり確認さえすれば、難しいイベントではありません。

似たようなイベントを実際に作ってみて、思い通りに動かせるかどうかチャレンジしてみてください。