名作図書館

ツクール名作図書館へようこそ。本図書館は、ユーザーのみなさんの手によって生み出された数多の名作に敬意を表し、その功績を未来に伝えるために設立されました。新旧を問わず、さまざまなカタチで“名作”と呼ぶにふさわしいツクール作品をご紹介してまいります。作品は今後も続々と増えていきます。あなたの作品も、いつか当館に収蔵させていただく日がくるかもしれません。 ※プレイ環境の関係で、現在ではプレイ不可能となっている作品も含まれることがございますが、あらかじめご了承くださいませ。 ―館長より―

ふしぎの城のヘレン

ツール RPGツクール 2000
ジャンル RPG
作者 さつ
リンク 作者のサイトへ

ここはどこなのか、私は誰なのか。徐々に明らかになる世界

『ふしぎの城のヘレン』は剣と魔法の世界を舞台にしたRPG。特に状況の説明もないままゲームはスタートし、主人公であるヘレンが何者なのか、それすらもわからないまま物語は始まる。手探りでストーリーを進めるにつれ、次第に彼女が住む世界や、彼女を取り巻く人々、そしてヘレン自身の正体が明らかになっていく。まず、この投げ出されっぷりが本作の魅力のひとつだ。
 とにかく面白いのは、モンスターとの戦闘システム。相手が次にどんな攻撃をしてくるかが常に丸分かりになっており、それを見てから戦い方を組み立てるというものだ。キーになるのは「行動ウェイト」。通常、RPGといえば強い武器を常に装備して戦うイメージだが、本作はあらゆる武器をターンごと使い分けて戦う。たとえばロングソードは行動ウェイトが10、ロングボウは行動ウェイトが5などとそれぞれ設定されていて、数値が小さいほど早く攻撃ができる。つまり、もし相手の攻撃の行動ウェイトが12なら、相手が攻撃するまでに、ロングソードで1回、ロングボウなら2回攻撃ができるのだ。相手が大技を打つ前に攻撃を連発して倒したり、防御ばかりの相手には魔法で大ダメージを与えたりと、常に戦い方を考える楽しみがある。ただ、敵だってバカばかりじゃない。こちらが無防備になるのを見れば、すかさず素早い攻撃を何度も放ってきて、あっという間に倒されてしまうこともある。戦いを有利に進めるには二手、三手先を読むことも必要。最初は難しいかもしれないが、いずれは熱い駆け引きを楽しむことができるようになるはずだ。
 隠し通路をはじめとしたダンジョンの仕掛けや、ドット絵で表現されるヘレンの細かいしぐさなど、どこか懐かしい雰囲気も漂う正統派。5時間前後で気軽に楽しめるボリュームだが、熱心なファンも非常に多く、エクストラダンジョンが楽しめる有料版『ふしぎの城のヘレン+』もリリースされている。もっとこの世界を楽しみたいと思ったら、そちらもチェックしてみよう。