名作図書館

ツクール名作図書館へようこそ。本図書館は、ユーザーのみなさんの手によって生み出された数多の名作に敬意を表し、その功績を未来に伝えるために設立されました。新旧を問わず、さまざまなカタチで“名作”と呼ぶにふさわしいツクール作品をご紹介してまいります。作品は今後も続々と増えていきます。あなたの作品も、いつか当館に収蔵させていただく日がくるかもしれません。 ※プレイ環境の関係で、現在ではプレイ不可能となっている作品も含まれることがございますが、あらかじめご了承くださいませ。 ―館長より―

パレット

ツール そのほかのツクール
ジャンル アドベンチャー
作者 西田 好孝
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失われた少女の記憶を、少しずつ解き明かしていこう

 高名な精神科医シアンのもとに舞い込んだ「記憶探し」の依頼。自らを「B.D」と呼ぶ目の見えない少女は、シアンの助けを受けながら、自らの記憶を探る。「B.D」が持つ意味、少女が記憶を失った原因とは……。
 本作には、「戦闘」や「装備」といった要素が一切ない。B.Dが唯一覚えている「赤い色」から、ひとつずつ記憶を手繰り寄せていくのだ。記憶の中のきっかけとなるもの、例えば「赤い色」を調べることで、その記憶に関係する「シーン」が始まる。シーンの中には白い線で囲まれたオブジェクトがあり、その空白部分を調べることで、そこに何があったのかをひとつずつ思い出していくのだ。それは血痕であったり、あるいはテーブルであったり、まだ思い出せない何かであったりする。別の記憶に移動したり、ときおり落ちている「記憶の断片」によって記憶の空白を埋めたり、ということを繰り返し、B.Dの身に起こった出来事を解明していくという、非常に個性的なゲームなのである。
 B.Dの精神力には限界があり、「シーン」の中で行動するごとに消耗する。画面右のメーターがゼロになれば記憶探しは中断、場所はシアンのオフィスへと戻ることになる。「記憶の断片」は、空白を埋めるだけでなく、彼女の精神も強化する。記憶のより深い所に潜りこむには、「記憶の断片」を探すことが何より重要だ。
 物語の舞台は、ほぼすべてB.Dの記憶の中となるが、そのシチュエーションは彼女の部屋の中、誰かの墓前、誰かの家、図書館などさまざまだ。謎のベールが少しずつ剥がれ、断片が繋がっていく展開は、まるで上質なミステリー小説を読んでいるかのよう。BGMやSEも没入感を高めてくれる。