ツール | そのほかのツクール |
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ジャンル | シューティング |
作者 | 蓮田 |
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『奇譚イワナガ』は「シューティングツクール95」で作られた、横スクロールのアクションゲームだ。「高度経済成長から取り残された山村で起きた怪異の物語」という設定で、全編に独特の雰囲気があふれている。
「シューティング」といえば「空飛ぶ自機とショットとボム」というステレオタイプを想像するが、本作は「地上を歩く自機+動かす照準」という形態で、ジャンプも重要な要素になっており、アクションゲームとしての色も強い。2種類の武器を使い分けるショットも、ひとつの武器を使い続けると威力が低下するが、もう一方の武器は回復して威力も上がるという、独自のエネルギーゲージを使用している。それとは別に、敵の弾幕を消し去ることもできる近接攻撃も存在。まずこれらの操作に慣れるまでが一苦労だろう。
キーになるのは、無敵状態になるジャンプやダッシュだ。これらの回避行動中は、敵や弾に当たってもダメージを受けることはないが、代償として、体力とは別の「時間」ゲージを消費する。「時間」がゼロになると体力が減り始めてしまうため、無闇には使えないわけだ。かといって、単純な左右移動だけでは限界がある。この辺の組み立てが難しいところでもあり、楽しいところでもあるのだ。正直言って取っ付きは良くないのだが、キャラを鍛えるRPGとは異なり、プレイヤー自身の腕が上がっていく過程を楽しめるところは、スポーツにも通じよう。なお、3段階の難易度が用意されており、一番簡単なEASYモードなら、こうしたアクションシューティングに不慣れな人でも、なんとか頑張れるはずだ。システムもさることながら、ゲームバランスもお見事としか言いようがない。
ちなみに、本作にはコンティニュー機能は無い。一度やられてしまえば、また最初からだ。昨今見られない硬派な仕様。1枚の100円硬貨にすべてをかけるアーケードゲームのつもりで遊んでみよう。