名作図書館

ツクール名作図書館へようこそ。本図書館は、ユーザーのみなさんの手によって生み出された数多の名作に敬意を表し、その功績を未来に伝えるために設立されました。新旧を問わず、さまざまなカタチで“名作”と呼ぶにふさわしいツクール作品をご紹介してまいります。作品は今後も続々と増えていきます。あなたの作品も、いつか当館に収蔵させていただく日がくるかもしれません。 ※プレイ環境の関係で、現在ではプレイ不可能となっている作品も含まれることがございますが、あらかじめご了承くださいませ。 ―館長より―

ロストシープ1  4月~6月の物語

ツール RPGツクール 2000
ジャンル RPG
作者 サタンドール
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悪の大王も正義の味方もいない。 でも子供はいつだってワクワクしてた

 テレビゲームなんてなかった頃。道すがら石ころを蹴り歩き、おじいちゃんの肩たたきで小遣いをもらい、神社の裏の秘密基地に寄り集まる…。そんな小学生が主人公のRPGが『ロストシープ』だ。正義のヒーローになるわけでもないし、世界を破滅に導く大魔王も現れない。子供たちが子供たちである頃にしか経験できないキラキラした日々を楽しむ、そんな作品だ。
 特徴的なのは「経験」の概念。経験値といえば、多くのゲームでは敵を倒して手に入れるものだ。しかし本作の主人公たちはごく普通の子供。家の中で本を読むだけでも立派な経験となり、道端で拾った空き缶を「空き缶ロボット」に届けることでも経験値を得られる。もちろん、机の上の宿題も。人生を豊かにすることが子供にとっての経験となり、強さのもとになるわけだ。そうした日常生活の中で、ちょっとした微笑ましいエピソード、しかし子供たちに取っては大事件が次々に起きていく。
 話の本筋とは関係のないところでも、作者の遊び心が随所に見られる。ブロック塀の上を歩く、部屋のベッドで飛び跳ねるなど、子供ならやりそうなことが数多くフォローされているし、家を出入りする時は「おじゃまします」「おじゃましました」とお利口に挨拶もする。玄関では仲間の数だけ靴がちゃんと揃えて脱いである。街の住人も個性豊かで、会話もストーリーが進むごとに変化があったりと、細かなところに小ネタが散りばめてあって、寄り道が本当に楽しいのだ。自分の家でも、ご近所の家でもトイレを借りてセーブというのも、子供ならではの要素だろう。子供時代を遠い過去に忘れてきたあなたも、童心に帰って楽しんでいただきたい。