スキル作成例

スキルに関する解説の最後に、サンプルデータには収録されていないタイプのスキル作成例をいくつか紹介します。

ファイアを2連続で唱えるスキル

サンプルとしてあらかじめ登録されている「ファイア」を、2 連続で唱えるスキルです。

作成自体は非常に簡単で、「ファイア」をコピーした上で、[消費 MP]と[消費 TP]を変更し、[連続回数]を 2 にしただけです。ですので、「ファイア」とまったく同じダメージを 2 回連続で与えるスキルということになります。このように、[連続回数]の数値を 1 より大きくすることで、手軽にスキルの効果を連続発動させられますので、ここぞという時の必殺技などに使ってみると面白いでしょう。

なお、注意点としては、スキルの効果は連続して適用されるものの、アニメーション自体は連続して表示されません。この「ダブルファイア」でも、炎のアニメーションは 1 回表示されるだけです。ですので、どうしてもこだわりたい人は、ちょっと手間がかかってしまいますが、オリジナルのアニメーションを作成してスキルに設定してください。《→アニメーションについて

また、MP と TP の両方を消費するのですが、画面では消費 TP しか表示されないため、説明に MP も 6 消費するうえ、 10 というのは 消費 TP である旨の説明を加えています。このように、 MP / TP 双方を消費する技は、スキルの説明に消費 MP と 消費 TP を書き加えることをオススメします。

次のターンの攻撃力を大きく上げるスキル

次のターンの攻撃力を大きく上げるスキルを作ってみます。

ポイントは、同じ[能力強化]を 2 つ重ねて設定することです。こうすることで、2 段階分まで一気に強化することが出来ます。なお、強化は 2 段階までしか出来ませんので、3 つ以上重ねても意味がありません。また、それぞれで異なる継続ターン数を設定した場合は、長い方のターン数が適用されます。

ちなみに、[能力弱体]でも同様のことが出来ますので、能力値を一度に大きく下げるスキルも作成可能です。

TPの値によって威力が変わるスキル

計算式を直接編集して、TP の値によって威力が変わるスキルを作ってみます。

最初のポイントは、使用効果として[ステート付加]で[通常攻撃]を付加するようにしている点です。これは、装備中の武器に[攻撃時ステート]が設定されていた場合、それを引き継ぐ効果があります。つまり、例えば「毒の剣」を装備していれば、「パワーアタック」を使用しても「毒」を付加するようになるということです。

そして、最大のポイントは計算式の設定ですが、計算式はこのように設定しています。

( a.atk * 4 - b.def * 2 ) * ( 100 + a.tp / 2 ) / 100

はじめの ( a.atk * 4 - b.def * 2 ) は、通常攻撃とまったく同じ計算式ですので、通常攻撃のダメージに後ろの ( 100 + a.tp / 2 ) / 100 をかけて、ダメージ量を上昇させていることが分かると思います。「a.tp」には、使用者の TP の値が入りますので、この計算式ではダメージ量が以下のように変動します。

TP ダメージ量
0 通常攻撃と同じ
20 通常攻撃の 1.1 倍
50 通常攻撃の 1.25 倍
100 通常攻撃の 1.5 倍

この設定通りに作ると、スキルの使用に TP を消費しますので、実際には「a.tp」に 100 が入ることはない(最大で 95 )のですが、TP ではなく MP を消費するようにしたりなど、これをベースとして色々な工夫が出来ると思います。

このように、既存の計算式をベースにしてオリジナルの計算式を作ることで、一から作るのに比べて手間を大幅に減らすことが出来るようになりますので、ぜひチャレンジしてみてください。