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今日からはじめるRPGツクールVX講座

第11回 「宝箱を置いてみる」

初心者向けRPGツクールVX講座、第11回目です。
第10回では、[ダンジョン生成」の機能を使って魔物の洞窟のマップを作成しました。
今回はイベントの簡単設定機能を使って、ダンジョンに宝箱を置いてみます。

STEP26.イベントの簡単設定[宝箱]

冒険の手助けとなるアイテムやお金の入った宝箱。RPGでは定番の存在です。ここで魔物の洞窟のマップに宝箱を置いてみたいと思います。

[モード]を[イベント]にします。


●イベントの簡単作成を呼び出す

「魔物の洞窟・地下1階」(018,024)にカーソルを合わせ、選択状態にして右クリックします。ポップアップメニューが出ますので[イベントの簡単設定]から[宝箱]を選んでください。


●宝箱イベントの作成

[グラフィック]で宝箱の絵を指定できます。宝箱に入っているものは[中身]で設定します。ここでは[アイテム]にチェックを入れてみましょう。すると「001:ポーション」が選ばれているはずです。この状態で宝箱を調べると、ポーションが1個手に入ることになります。中身のアイテムをほかのものにしたいときには「…」をクリックして選びます。選択できる中身[アイテム][武器][防具]については、それぞれデータベース[アイテム][武器][防具]に登録されているものです。


●宝箱の中身を選ぶ

中身をほかのアイテムにしたい場合には、右側にある[▼]をクリックして、アイテムを指定しましょう。最後に[OK]をクリックすれば宝箱の設置完了です。

宝箱の作り方を覚えたところで、「はじまりのお城」にお金の入った宝箱を置いてみましょう。ゲーム開始直後の主人公キャラは無一文です。宝箱の中身は冒険の準備を整えるのに役立つことでしょう。


●イベントの簡単作成を呼び出す

「はじまりのお城」(010,004)にカーソルを合わせ、選択状態にして右クリックします。ポップアップメニューから[イベントの簡単設定]から[宝箱]を選んでください。


●宝箱イベントの作成

宝箱の[中身]で[お金]にチェックを入れます。空欄には宝箱に入っている金額を入力しましょう。ここで「200」と入力すれば、200ゴールドの入った宝箱が作成できます。


●魔物の洞窟の宝箱


●はじまりのお城の宝箱

イベントができたら、忘れずにテストプレイしておきましょう。宝箱を開けたあとに、ちゃんとお金やアイテムは増えているでしょうか?

BGS自動切り替えについて

ここまでテストプレイをしてみて違和感を感じませんでしたか? そう、「みなと町」に入ったあと、どこへ行っても波の音が聞こえたままになってしまうのです。これは「みなと町」のマップ設定にて[BGS 自動切り替え]に「Sea」が指定されているからです。


●マップの設定「みなと町」

さすがに魔物の洞窟で波の音が聞こえるのはおかしいですね。このような場合、同じく[BGS 自動切り替え]を利用して防ぐことができます。


●マップの設定「魔物の洞窟・地下1階」

BGSが鳴らないようにしたいマップの設定を開き、[BGS 自動切り替え]にチェックが入った状態にします。次に「…」をクリックしてください。


●BGSの設定ダイアログ

BGSの設定画面が表示されます。ここで一番上にある(なし)を選びます。(なし)を選ぶことでBGSが鳴らない状態に指定できるのです。


●「フィールド」BGS設定変更後


●「はじまりのお城」BGS設定変更後

そのほかの波の音が聞こえるとおかしいマップ、「フィールド」「はじまりのお城」についても同じ設定をしておきましょう。

※BGS「Sea」の曲はRPGツクールVXの体験版には入っていません。体験版をご利用の方はご注意ください。

STEP27.セルフスイッチを理解する

イベントの簡単設定[宝箱]で作ったイベントは、通常のイベントと同じように編集することができます。さきほど作った宝箱のイベントをイベントエディターで開いてみましょう。


●イベントエディターで開いた宝箱イベント

[セルフスイッチ]という見慣れないものが設定されていますね。これはひとことで言うと、個々のイベント単位でのみ使えるスイッチです。あまりピンとこないかもしれませんが、通常のスイッチとは異なり、ほかのイベントから参照すること(イベントの出現条件として指定するなど)ができません。宝箱イベントのように、ほかのイベントから参照されることのない内容、役割のイベントに使われます。

セルフスイッチの特徴

  • 個々のイベント単位でしか使えない(ほかのイベントから参照できない)
  • ひとつのイベントで扱えるのは最大4つまで
  • 名前がつけられない(セルフスイッチ:A、B、C、Dという固定の名前)

スイッチ(通常)の特徴

  • ゲーム全体で扱える(ほかのイベントからも参照できる)
  • 名前がつけられる

普通のスイッチを使っても同じことができるので、どちらを利用するかは好みとなります。セルフスイッチを利用するメリットは、ゲーム全体で扱うスイッチ数を節約できることです。普通のスイッチを利用した場合、宝箱と同じ数だけスイッチを設定しなければなりません。ゲーム全体で扱うスイッチ数が増えてくると、それだけ管理も煩雑になってきます。たくさんのスイッチを確認しながらテストプレイ……なんていう状況を避けるためにも、普通のスイッチとセルフスイッチをうまく使い分けるようにしておくと便利です。

第11回はここまでです。次回はダンジョンに鍵つき扉を作ります。

今回のプロジェクトデータ: vx_kouza11.exe (420KB)
※RPGツクールVX体験版では[プロジェクトを開く]の機能を使うことができません。こちらのサンプルデータを読み込むためにはRPGツクールVX製品版が必要となります。あらかじめご了承ください。

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